朝日新聞の広島県版にこんな記事がありました。
「被災した人の受け入れが広島県でも始まっている。その中に福島県須賀川市の親子が、避難所で偶然出会った、広島市出身の親子に導かれ、それまで全く縁のない広島市に避難してきた。」というものです。
3ヶ月児とその母るみこさんと、4ヶ月児とその母あきこさんとが避難所の子ども優先の毛布が敷かれた温かい部屋で出会い、幼児がいるものどうしうちとけるのは早かった。
しかしあきこさん一家は、二日後広島の実家にもどった。情報もなく、放射能の不安を持つるみこさんは、お金もガソリンもなかった。
あきこさんと夫は飛行機のチケットを確保し、るみこさんは夫の「逃げてほしい」という言葉に決意し、母子は福島から新千歳、さらに羽田経由で、広島空港に降り立った。
あきこさんが空港まで出迎え、市営住宅入居まで付き添った。
るみこさんの夫の実家は名古屋、これからどうするかは夫と相談して決めるという。
縁もゆかりもないところに移住したいだろうか?
私たちはいつもそう、案じてしまう。しかし、このように、未知のまちへ「縁」がどうつくられていくかということの、すばらしい事例だと思います。
女性の視点での防災やまちづくりについては、横浜市の男女共同参画センター時間をかけ、情報を集め、出版もされています。
特に「わたしの防災力ノート」は防災、まちづくり、支援者のみなさんにぜひ読んでもらいたいです。
その中から転記させていただきました。
- 1.生き残る。何が何でも生き残ろう
- 2.非常時こそ、熱くならない
- 3.あきらめない。でも、がんばり過ぎない
- 4.「非常時だから我慢しろ」とは決して言わない
- 5.非常時には女性なり男性なりの不自由さ、違いがある。お互いに尊重しあおう
- 6.避難場所の運営には女性も参画しよう。心身を守れるオアシスを必ず作ろう
- 7.もしものときに頼れるのは、いつもの人間関係。今このときから人の縁を大切にしていこう
2011.03.20