2023年12月7日 第18回定例会 一般質問2

2023年12月7日(木)第18回定例会一般質問、2つ目のテーマ 地域公共交通についての質問概要と答弁要旨です。

①阪神バスが提案した「運行計画及びサービス水準の維持、向上に向けた取組」に関して、市はどのように総括しているのか。

答弁 都市整備局長
阪神バスヘの移譲後の取組として、最初の3年間については、路線、運行本数の維持や始発や終発時刻の拡大など提案内容であった6つの項目すべてが実施されたことに加え、4年目以降の取組として掲げられた広域ネットワーク化についても前倒しで行われたことにより、市バス時代と比較して、市内線の利用者数は、増加傾向となっていた。
その後、コロナ禍による利用者数の大幅減少をはじめ、それに伴う生活様式の変化、燃料価格の高騰、及び運転士の不足など、移譲時には想定し得なかった事態が立て続けに生じ、近年のような路線の改編、便数の減、さらには運賃の値上げまで行わざるを得ない状況に陥っている。
市としては、移譲時の経過や運行支援補助金の支出を背景に、阪神バスと協議等を重ねたことで、市内線に対する影響は、その他の路線と比べ、最小限になっているものと考えている。今後は、働き方改革関連法による労働環境等の改善に伴う更なる対応も見込まれるが、引き続き利用促進策にも視点を置きつつ、阪神バスとの対話を重ね、持続可能なバス交通サービスの確保に向けて努力する。

②阪神バスの値上げ等に関する広報について、市はどのように検証したのか。

答弁
阪神バスの値上げに当たっては、地域公共交通会議での市民への広報を丁寧にとの意見を踏まえ、実施の約半年前に当たる令和5年3月末に、国に対して上限運賃の変更申請を行う旨の予告を、また申請を行った5月末にも、それぞれプレスリリースが実施され、報道機関を通じた周知が図られた。7月24日に認可を受けた際にも、同日付にプレスリリースされ、新聞やニュースで大きく報道されるとともに、同社ホームページヘの掲載、バス停やバス車内での告知など、様々な方法で広報された。
この間、市として、阪神バスから国との協議状況を適宜聞き取り、認可予定時期の見通しについても確認を行ってきた。
そのほか、阪神バスと歩調をあわせ、市ホームページや市報8月号への掲載を行ったところであり、適時に、考えうる可能な対応は行えたものと考えている。

③市内を運行する尼崎交通事業振興株式会 社、阪急バス、伊丹市営バスについても、値上げ等の広報に関する検証はどのようにされたか。

答弁
尼崎交通事業振興(株)と阪急バス(株)の値上げの広報については、両社の走行区間が阪神バスと重複することから、阪神バスと一連の対応を行った。また、伊丹市営バスは、実施が来年2月下旬を予定している中、9月の申請時点と11月の認可時点において、プレスリリースを実施されたほか、積極的に本市へも情報提供いただき、市ホームページヘの掲載を行ったところである。阪神バス等への対応と同様、考えうる可能な対応は行えたものと考えている。

④自治体が、事業廃止となった路線の運行をめざす方向で、他社への委託や必要な予算を計上することはどう考えるか。

答弁
議員ご紹介の手法については、その是非 を言及できる立場にはないが、持続可能な交通 サービスの確保を担う同じ立場として、地域住民の日常 生活において欠かせない移動手段を維持するためには、苦肉の策であったと考えている。こうした先例から何を学ぶかという観点では、今回のような緊急事態に陥ることがないよう、日ごろから路線バス事業者との対話を重ね、経営状況や運転士不足の状況などについて共有しておくことの重要性を改めて認識した。

⑤運転士不足による減便の可能性については、地域公共交通会議の議事要旨からは読み取れないが、市はどのような見解か。

答弁
当時の地域公共交通会議の場で、阪神バスの路線変更を扱うに当たり、同社からは、コロナ禍による利用者の大幅減や経営状況の悪化が主な理由であり、喫緊の課題として説明されたことから、その議論が中心になった。
それ以前より、運転士 の採用にも努力をされていたが、コロナ禍以降、退職者が急増し、採用募集を行っても応募者が集 まらないことも増え、近年では、運転士の勤 務体制の確保に日々苦慮されているところと聞いており、今後は運転士不足を理由とした減便も生じてくるものと 考えている。

須田議員 2011 作成部局都市整備局 No.1
質問要旨
地域公共交通会議において、市内線の運行状況、事業者の採算性や乗客の動向を見据え、運転 士確保の方策について、市が主導し協議していただきたいがどうか。

答弁要旨
運転士確保の方策については、関係行政や運輸事業者で構成される地域公共交通会謙において、事業者の経営情報の取り扱いには配慮しつつ、事業者間の取組共有のほか、先行事例も踏まえた対応の協議等を主導してまいりたいと考えております。
また、11月27日に行われた交通運輸産業労働組合協議会との意見交換においても、運転士不足への対応が話題となりましたことから、経済部局等とも連携し、採用困難職種である運転士確保に向け、就職フェア等へのバス事業者の出展勧奨や、運輸業界へのキャリアチェンジを促すセミナー等といった支援も合わせて行ってまいります。 

須田議員2012 作成部局総合政策局 No.1
質問要旨
女性の登用が十分に進んでいない事業者に対して、情報提供やアドバイス、専門家派遣など施策をさらに講じられたい。

答弁要旨
女性の登用が十分に進んでいない事業者に対する情 報提供につきましては、関心の有無にかかわらず参加が 求められている企業向け研修の機会を捉えることが有効 と考え、兵庫労働局が実施する事業者対象セミナーを平成29年度からは本市と共催で開催することとし、多様な 人権課題のうち、女性活躍推進をテーマに取り上げた際 には、男女共同参画推進の意義を周知してまいりました。
また、アドバイス、専門家派遣につきましては、本市、中小企業センター内にある「公益財団法人ひょうご仕事と生活センター阪神事務所」と各種相談への対応が可能となるよう連携を図ってきております。
施策の推進にあたっては、庁内、庁外の関係機関と連携が欠かせないことから今後も情報交換を密に行い、性別に関わりなく誰もが働きやすい職場づくりに向けて、ともに取り組んでまいります。


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